子育て社員で語り合うどんな人でも働きやすい環境とは
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T.R 2005年 入社
業務部 -
Y.U 2009年 入社
リサイクル原料部 -
M.U 2010年 入社
軽金属原料部 -
N.C 2018年 入社
管理部 -
J.N 2022年 入社
リサイクル原料部
時代の変化に合わせ、三井物産メタルズでも多様な働き方ができるように、体制を整えてきました。現在も人事制度を見直している最中であり、今がまさに過渡期と言えます。そんな中、今回はお子さんを持つ社員の方々に、現在の働き方やこれからの会社の在り方について、率直な意見を聞いてきました。
時代の要請に合わせ
意識や制度が変わってきたこの10年
―今回はお子さんがいらっしゃる社員の方にお集まりいただきました。まずはみなさんの自己紹介をお願いします。
- T.R:
- 私は男性社員で育休を取得した第一号です。2005年に中途入社し、チタンやアルミの営業などを経て、現在は輸出入のコンプライアンスや物流商売に関する色々な相談を受ける業務を担当しています。小学生の子供が二人おり、妻と家事育児を分担しながら仕事をしています。
- Y.U:
- 私は2009年に新卒で入社し、非鉄金属スクラップの営業事務を主に担当してきました。その間、2回産休・育休を取得し、現在は銅原料室にて営業事務の取り纏めなどを担当しています。
- M.U:
- 私も2010年に新卒で入社し、以来ずっと軽金属原料部で営業事務を担当しています。子供が多いので、現在までに複数回産休・育休を取得しているので、この10年間の会社の変化は身をもって実感してきたと思います。
- N.C:
- 私は2018年に中途で入社し、アルミ箔・缶材の輸入と三国間貿易の業務を経て産休・育休を取得しました。復帰後は管理部へ異動し、中国語のスキルを活かして出資先の中国企業の事業支援に関する業務に従事しています。
- J.N:
- 私は2022年に入社したばかりで、しかも先月子供が生まれたばかりです。前職でも商材は異なりますが商社の営業をしており、現在は銅スクラップの三国間貿易の営業の担当をしています。育休は取らず、有給休暇を使って数日お休みをもらいました。
- T.R:
- 生まれたばかりなんですね、かわいいでしょう!
- J.N:
- はい、すごくかわいいです。この子のために仕事をがんばろうと心から思うようになりました。育休は取らなかったのですが、事前に上長に相談していたので、出産に立ち会うこともできました。周りの方々も「心置きなく休んできなよ」と言ってくださって、休みやすい環境をつくってくれました。今は昔に比べて休みを取りやすくなったのではないかと思うのですが、いかがですか?
- Y.U:
- 私が産休を取った時期から10年くらい経ちましたが、当時とは劇的に変わったと思います。国の制度自体もそうですが、会社も育休の期間や時短勤務を利用できる期間を延長し、さらに時間休や在宅勤務制度も加わって時間の融通が利くようになりました。
- M.U:
- そうですね、私も同じくらいの時期でしたが、当時は保育園に二人預けると保育料がかなり高額になっていましたし、保育園の数も圧倒的に足りなかったように思います。うちの場合は運よく認可保育園に入ることができましたが、仕方なく無認可の保育園に預けて復帰した方もいましたね。当時は、出産してすぐに復帰しないと保育園に入れないという時代でした。T.Rさんのように、育休取得はもちろん、家事育児を母親と同じように行う父親というのも、ほとんどいなかったように思います。
- Y.U:
- それはうちの会社だけでなく、日本全体でそうでしたね。最近はJ.Nさんのように、奥さんの出産に合わせてお休みを取るという方も増えてきた印象です。
- T.R:
- 自分が父親になったのはちょうど10年前ですが、当時はやっぱり「なぜ君が休むのか?」という風潮はありました。もちろん応援してくれる人も大勢いましたが、子育てしながら仕事をする難しさはまだまだ感じました。最近社会の風潮や意識が変わってきているのは明らかで、うちの会社も時代に合わせて色々な働き方を受け入れるようになってきています。
時差出勤や在宅勤務をフル活用
制度を活用しやすい環境へ
―現在、みなさんはどのような働き方をしているのでしょうか。
- N.C:
- 時短勤務以外は全部利用しており、時差出勤を活用して早めに出社、早めに退勤というスタイルですね。早めに子供を迎えに行くことができるので、とても助かっています。小学生と-保育園児を抱えながら就業しているので、今の制度がなければフルタイムでのキャリアは難しかったと思います。子供がいると通院などのちょっとした用事も多いので、一時間単位で休暇を取れるのも、効率的に仕事ができて役立っています。
- T.R:
- 私も早く出社し早く帰る生活なので、かなり早寝早起きですね。妻の仕事はサービス業なので、自分のように在宅勤務ができないこともあり、どちらかというと私のほうが働き方を調整している感じです。子供を送り出すのは自分の仕事なので、早朝から家事をして、1時間だけゲームをする時間が唯一の自由時間(笑)。義理の父母に協力をお願いすることも多く、今日は何をお願いするかというのを常に情報共有するよう努めています。
- M.U:
- 在宅勤務も導入されて、子供の送迎時間の節約にもなって大変助かっています。ただ、週2回までなので、場合によっては有給休暇を取得しなければならないときもありますね。子供の有無に関わらずご家庭や個々人の事情、考え方はそれぞれ異なると思うので、より多様な働き方の受け皿が、これからもっと必要になってくると感じています。
- Y.U:
- 私も色々な制度を活用していますが、現在のように時差出勤や在宅勤務の制度がなかった頃、退勤時間の定時にはデスクに社員全員がいるという状態が普通だったんですね。そのため時短勤務で先に退勤するときやお休みをいただくときは、すごく目立つような気がしてとっても心苦しかったのを、よく覚えています。でも今は、出勤している人、在宅勤務の人、時差出勤の人、時短勤務の人など多様になってきたので、みんなに心のゆとりが生まれているような感じがしますね。
- J.N:
- Y.Uさんのお話に付随することなんですが、私の前職の会社や他の会社と比べると、うちの会社はみんな人事制度への関心がそこまで強くないのではと感じています。というのも、会社側は積極的に制度を導入しようという意向があるのですが、それに対してどんな制度があって、実際に自分が使うならどうか、という意識が必ずしも社員全員にあるわけではないように思うのです。だからこそ、外部から入りたての自分のような存在が、こういった話題についてコミュニケーションの機会を増やすと良いのかな、と思っています。制度作りも必要ですが、それを活用する環境作りのフェーズに来ているのだと思います。
仕事と育児の両立は容易なことではない
それでも続ける理由がある
―仕事と育児の両立のコツや、両立するモチベーションを聞かせてください。
- T.R:
- 仕事もプライベートも本当に忙しいのですが、なんとか両立できるように頑張っていますね。長年両立していて実感しているのは、仕事面では効率を上げる意識と集中力をもって一気呵成に仕事を仕上げること。プライベート面では、予定ややるべきことなどを、パートナーとしっかり共有することです。プライベートにおいては、高評価を求めないことも重要ですね。
- Y.U:
- 様々なご家庭があると思いますが、T.Rさんのお話を伺って、夫婦で50:50の分担をしたり、いろんなことを共有したりして、もう少しうまく両立できるのかな、と思いました。今はうまく両立できていると思えない時が多いのですが、とにかく何事にも優先順位をつけて、効率よく仕事とプライベートをこなすように考えています。
- T.R:
- 育休中、洗濯物を畳みながら娘の寝顔を見ていると、無理してでも育休を取ってよかったなと思いました。子供は幸せの塊ですからね。
- M.U:
- 本当にそうですね。私は子供が多いので、大変さを感じることはあります。でも、天秤にかけたときに、大変さよりも幸せのほうがちょっと重たくなるんです。それに支えられて今日までやってこられたという感じですね。
- N.C:
- 確かに、両立するためには日頃から効率的な仕事の進め方や、周囲との連携などを常に考える必要があるのですが、私はそれが却って良かったと思っています。親にならなくては分からなかったことも沢山あって、それが仕事をする原動力になったり、今の価値観を形づくったりしているのを感じます。
- Y.U:
- そうですね、両方が互いによい影響を与え合っていると思います。親としての自分と、会社員としての自分で、バランスは難しくて大変ではありますが、仕事での成長が子育てに役立ったこともあります。子育てで寛容になったことで、会社でも周りの人に寛容になれたり。人を育てるマインドができたというか、人のことを思えるようになったのかな、と感じます。
- J.N:
- 子供が生まれて変わったのは、これまで自分は”何のために働いているのだろう”という疑問をずっと抱えていたのですが、子供の顔を見た途端、”この子を幸せにしたい、そのためには社会的地位が必要だ”と思ったんです。子供のおかげで仕事を一層頑張ろうと思えるようになり、良いサイクルができたな、と感じます。
- T.R:
- 介護や子育てをしていると色々なプレッシャーがありますが、あまり気にせず図太くいくのがいいと思いますよ。この下向き経済の日本で、昔よりも子育ては大変かもしれませんし、理不尽なこともあると思います。でも、未来の日本を支える子供たちを育てているのは私たちです。もっと胸を張って、図々しくいればいいんです。会社の制度や祖父母、親戚など、頼れるものは頼って、必要なものはとりあえず声を上げて要求することが大事です。うちの会社も過渡期なので、子供のあるなしに関わらず、どんな人にとっても働きやすい環境になっていくといいですね。